【式 辞】(抜粋)
人の一生には、いくつかの節目があります。今日は、その節目の日でもあり、新たな門出でもあります。そこで、皆さんの門出にあたり、本校の学校教育目標「自主独立 誠実友情 健康活力」の「自主独立」に関わって、最後の話をします。
この「自主独立」には、その具体的な姿の一つとして “進取の気質と向上心をもち、夢に向かい根気強く努力する” と示されています。この「進取の気質」とは、従来の考え方にとらわれることなく、積極的に新しい物事に取り組んでいく、というもので、これはこれからの社会に求められる大切な資質の一つであるとされています。
現代は、近年の技術革新による加速度的な社会の変化だけではなく、各種感染症の拡大や、相次ぐ自然災害の発生など、これまでの方法論が通用しない、これまでの常識では考えらえれないようなことが、当たり前のようにあったり、突然起きたりしています。そのような中、私たちは、逞しく、しかも、しなやかに、その時、その場での最適解を見出いしながら、自分の夢を実現するために生きていかなくてはなりません。
私たち一人一人は、顔や体格、生活環境が異なります。誰しも、自分だけにしかわからない、その人なりの特徴をもっています。それを、「自分は、運が悪い」とか「こんな環境では頑張れない」などと、投げやりにならず、このことを素直に受け入れる。自分を正面から見つめ、自分のいる環境をしっかりと理解する。その上で、自分がなすべきことは何なのか。人とは違った何かを見つけ、それを頑張る。これこそが、自分の夢を実現できる方法だと思うのです。
予測のつかない事が起こるであろう時代に活躍する皆さん、自分の特徴や自分の置かれた環境をしっかりと受け入れ、その上で、自分独自の生き方・目標を見つけ、その実現に向かって行動してください。挑戦してください。それが、これからの時代に合った「進取の気質と向上心をもち、夢に向かい根気強く努力する」生き方だと思うのです。
4月からはそれぞれの進路で、自分らしさを発揮しながらも、悩みや苦しさに出会うこともあるでしょう。でも、自信をもってください。世の中に立ち込める暗い話題を振り払い、皆さんが時代を創っていくべき時が必ずやってきます。新型コロナウイルス感染症流行という試練の中で、これまでと同じ方法にこだわらず、試行錯誤しながら、仲間と共同して身に付けた挑戦心、しなやかさを土台にし、新しいステージでさらに力を磨いてくれることを願っています。正解探しの旅にいってらっしゃい‼
【送 辞】(抜粋) 在校生代表 小野寺 蓮
皆さんと過ごした中学校生活を振り返ると、常に前中のリーダーとして私たち1・2年生を引っ張ってくれた大きくて格好いい背中を思い出します。生徒会スローガン「挑戦(チャレンジ)」を掲げ、行事や部活動だけでなく、日常生活でも様々なことに挑戦する姿を見せ、私たちのやる気を引き出してくださいました。
また、先輩方は日常生活でも私たちの手本となってくれました。前中の良いところはと聞かれるとほとんどの人が口をそろえて言うであろう「あいさつ」。応援団の指導があったからこそできた整列・無私語移動。前中の活力・原動力は先輩方の存在でした。悩んだことも、くじけそうになったことも数えきれないくらいあったはずです。でも、信頼できる仲間と一緒に切磋琢磨しながら乗り越えてきたのではないでしょうか。皆さんはこれからも私たちのあこがれの存在で、ともに過ごした時間は一生の宝物です。皆さんのように熱く、強く、逞しい先輩になれるように頑張ります。
【答 辞】(抜粋) 卒業生代表 小野寺 唯奈
この3年間は本当にあっという間で、毎日が充実していました。仲間とともに笑い、涙した日々はかけがえのない宝物です。
私たちは、在校生の皆さんに支えられ、さまざまな活動で喜びや感動を分かち合えました。皆さんが前中の新たな歴史を築いてくれると信じています。
そして、指導してくださった先生方、辛い時には寄り添って話を聞き、嬉しいときには一緒に喜んでくださいました。時に厳しくしかられることもありましたが、今は、それが私たちへの愛情なのだと気づきました。ありがとうございました。
さらに、いつも近くで支えてくれた家族の存在があります。面と向かって「ありがとう」が言えない私たちですが、これまで大切に育ててくださり、本当に感謝しています。
4月から私たちは、自ら選んだ道を歩み始めます。もし、避けては通れない壁に直面したときは、ここ前沢中学校で培った力で乗り越え、それぞれの夢に向かって力強く進んでいきます。











